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最高裁判所第二小法廷 昭和53年(行ツ)94号 判決 1979年5月28日

東京都荒川区西尾久二丁目三七番八号

上告人

有限会社日の出商会

右代表者代表取締役

野口和男

東京都荒川区西日暮里六丁目七番二号

被上告人

荒川税務署長

伊藤他喜藏

右指定代理人

岩田栄一

右当事者間の東京高等裁判所昭和五一年(行コ)第六六号法人税更正処分等取消請求事件について、同裁判所が昭和五三年四月二五日言い渡した判決に対し、上告人から全部破棄を求める旨の上告の申立があった。よって、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告人の上告理由について

所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。右違法のあることを前提とする所論違憲の主張は、失当である。論旨は、いずれも採用することができない。

よって、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 塚本重頼 裁判官 大塚喜一郎 裁判官 栗本一夫 裁判官 木下忠良 裁判官 鹽野宜慶)

(昭和五三年(行ツ)第九四号 上告人 有限会社日の出商会)

上告人の上告理由

第一点 憲法第十四条、第二九条違反

判決理由の判断の違いに依り前日の出商会代表取締役野口釜吉(八五才)は死病。死后の墓石作成のための金を、架空の貸付金、更正決定で税金払込みに、つぎ込んで現在では年金生活をしている。

年間売上金の多い会社で此の様な生活に迄で持込んで税金を取立てた。

税務署払込額三〇〇余円、他に重箱のすみをほじくり出した金額、二七万余円、

地方税が、

第二点 国家公務員法第一条違反

略号各七店A、B、C。……の全資料がなく、証拠がない一方的判決理由で、有限会社日の出商会(以后当店と云う)で同規模の各七店の全資料及び証拠が揃へられない事は明らかである。各店共略号A、B、C……を使用している。此の事は荒川税務署員が調査済み故に各七店の全資料全部が克明されてある筈であり。被上告人の方より資料全部提出し納税者を納得させるべきで名古屋中税務署長は納税義務者に克明に調査資料を示してある。

名古屋地裁昭和四二年(行ウ)第一〇号

(有)一楽対名古屋中税務署長

法人税課税処分取消請求事件

が荒川税務署長には同規模の各七店の資料は克明に提出されず、調べられなく出来てゐる。

第三点 法人税法第一条第二二条違反

当店では売上金があって、差益率が生れて来るものであり、同規模七点との売上金の比較は無意味でない。売上金が根本であって、差益率を前もって計算して機械の釘の調整は出来ないのである。

売上金があって、出玉があって店が終って差益率が計算され、毎日差益率は釘の調整によって出来ない。毎日の出玉、売上金もどの位か決っていないのである。

第四点 国税通則法第一条法人税法第一三一条

総合勘案する事になっているが、架空の貸付金迄作成され

又同規模七店、A、B、C……の不明りような表の差益率をもって課税されている。差益率の都合の好い店の表を出す事は可能である。当店の計算表を提出したものは皆、同規模とあるから各店A、B、C……の機械台数を一八〇台にしてみた。九〇台~三六六〇台に計算を提出しようとしたが、あまりにも台数の差があり過ぎて推計課税の対象にはならないと思って一八〇台の計算にした。九〇台~三六〇台となると表中のA、B、C、……各店には、九〇台の店もあり三六〇台の店もあると云う事になる、台数が当店の半分又倍の店があり違いが大きすぎる、然るに当店の倍もの台数の店が規模の大きな店で、当店の売上より低い売上であり、その差益率を利用して推計課税されている。

他店の中には当店より差益率の低い店があって、同じ荒川税務署内でおかまえなしである。

第五点 刑法第二二二条

当店の更正決定をすべく調査に来た、係員、中本正は、云わく

「私は荒川税務署に来たばかりで、まだ三年間いるから、三年間ばかり税金を締り上げてやる、それがいやなら不動産を必ず持ってゐるのだから提出する様に、そうしないと、四千万円も五千万円も税金を掛けてやる」

調査の折脅迫されたのである。

「此の脅迫の件は、東京国税不服審判所に当店の税理士、林省三、に代行してもらった時、不服審判所員に削除する様に云われて書き込まなかった。」

当店では不動産は持っていないと云うと、四、五千万円の課税をすると云恐しい、今迄の調査員になかった人であった。

当店では以前に神奈川相み原方面に野球の出来る位の土地を有していたが、東京三河島のやくざの親分に取られて不動産はありません。

又、調査の折も日興信用尾久支店二階大広間で寒い日暖房もなく、食事二食抜きで調査員は食后、背に日さしを受けながら取調べを数時間受けた事もあり。又、荒川税務署に出頭して調査を受けた時も三時のオヤツが配給され署員は、あめ玉をなめながら調査された。此の様な事は公務員の行動として許せぬものである。

以上いずれの論点よりするも原判決は違法であり破棄さるべきものである。

以上

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